hbm-visual メディアの紹介文

ポートフォリオには答えがない。でも戦略は立てられる!【ポートフォリオ大解剖 番外編(3Dモデル編)】

f:id:d_kob23:20190222150442j:plain

こんにちは、デザイナーのすてのすけ[Lv.3]です。

今回は、就活中の皆さんからよく聞かれる以下の質問に答えたいと思います。


Q:やっぱり3Dモデル製作が出来ないとだめですか


数年前であれば「NO」が答えでしたが、近年はかなり事情が変わってきています。

皆さんが毎日当たり前のように身近なゲーム機として接しているスマートフォン。
普段やっているアプリを見てほしいのですが、かなり3Dで制作しているタイトルが多くないでしょうか。
アプリのクオリティも、まず3Dかどうかで判断される時代にもなってきています。

つまり、ゲーム開発においてデザイナーが3Dで素材を制作することは当たり前の事になってきています。
そのため採用でも3Dモデル制作が行えるかどうかは非常に重要視しています。


採用時に判断するポイントは大きく2つになります。

①.現時点で3Dの作品を制作出来ているかどうか
②.将来的に3Dで作品を制作する事が可能かどうか


①については、どこまでクオリティが出せているのかも気にはなりますが、どちらかというと知識を得るためにどのような環境で努力してきたのか。
また理想的な表現テクニカルな部分についての探究心向上心といったものがどこまであるのか、といった事が評価のポイントになります。
当然、モデルのバランス取りにセンスがなければいけませんし、洞察力なども重要です。
最低限のデッサン力も問われます。

②については、簡単に言うと将来的に良い3Dデザイナーになれると判断出来る素材が見られるかどうかです。
テクニック的な部分は問いませんが、イラスト作品だけでは判断出来ませんので、最低でも数点3D制作にチャレンジした作品を用意してもらう事が必要になってきます。
立体で作れるかどうかを見るので、制作したフィギュアなども判断材料としては有りです。
必ずしもテクスチャを貼るところまで完成していなくても、3Dセンス自体は判断することは可能です。


さて、①のケースの人は特に作品を作ることに悩むことは無いと思いますが、②の人に関しては、今からどうやって取り組めば良いのか、まったくやっていなければ非常に悩むことになるかと思います。

そういう人にオススメするのは、スカルプトツールを使ったモデル製作です。
スカルプトは、DCCツールの機能をフルに使ってポリゴンを繋ぎ合わせてメッシュを作るのと違って、特に知識やテクニックは必要なく、感覚的に粘土を盛り付けるようにして画面上に立体物を作ることが出来ます。

とはいえそれにも適性があるので、まずは自分が感覚的であっても3D制作が出来そうか、この先も興味を持てそうか、といったことを確認出来るのが理想ですよね。

なので、そういった方にWEBで気軽に体験出来るスカルプトツールをご紹介しておきます。


SculptGL  https://stephaneginier.com/sculptgl/

  f:id:d_kob23:20190222150502j:plain


SculptGL」という海外のWEBツールです。
サイトにアクセスすると、この状態から始まってすぐに触れるようになっています。

まずは右のウィンドウにある「ツール - ブラシ」と書かれているところを切り替えながら触ってみると良いでしょう。

こちらはユーザーが制作したモデルギャラリーです。
 https://stephaneginier.com/gallery

 


海外ツールですが、一部は日本語化されているので直感的に理解できる部分も多いです。
基本的には、盛って削ってならしての繰り返しで作れるので、粘土細工と同じ感じで形が作れます。


どうですかね?

これなら興味本位でやってみる分にはお金もかからず、自分が3Dモデル制作に向いているのか確認が出来ると思います。


3D未経験者であっても、これで作ったものを私達が見ればモデルのバランスを取るセンスや、立体にする際の観察力や表現力に優れているかが十分に分かります。
できれば頭部だけでなく、全身を作ることをオススメします。

他にもスカルプトツールには種類がたくさんあって、もっと精密なものが出来るフリーツールもあるので、興味が湧いたら調べてみてください。
3D制作のテクニックと知識が足りなくても出来る、一つのアピール手段として覚えておいて頂けたらと思います。

モデラー候補としてアピールするにしても、まずは自身が3Dモデル製作をやってみて、感想として「面白い」とか「好きかも」みたいに感じるのかを知っておく必要があると思います。
なので、ある程度集中した、自分の能力の検証期間は設けた方が良いと思います。


3D自体は小難しいものでは無く、所詮ツールを覚えれば質はどうあれ誰でも作れるものなので、過去の経験や知識などが生かせることも少なくありません。
例えばプラモデルを作るのが趣味とか、旅行が趣味とか、動物が好きとか、服飾の知識があるとか、そういった事がすごく役立つ事があります。

まずは自分の才能を信じて、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
まだ見たことのない才能が開花するかもかもしれませんよ。


それでは、今回はこれで終了とします。
また次のテーマでお会いしましょう。

 

media.dimps.co.jp