ポートフォリオには答えがない。でも戦略は立てられる!【ポートフォリオ大解剖 番外編(レイアウト編)】

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こんにちは、デザイナーのすてのすけ[Lv.2]です。

 

今回は番外編という事で、これまでの章で触れた話題の中から部分的にクローズアップしていきますので、お付き合いよろしくお願いします。


さて、ポートフォリオは作品自体の良い悪いだけを見ているものでは無いという事は、これまでの講座を読んで頂いた皆さんならば、ご理解いただけていると思います。

今回は作品の次に重要な評価対象とされる、ページレイアウトについてお話したいと思います。


ポートフォリオ全体から受ける印象の半分以上は、このレイアウトが占めていると言えるでしょう。
それぐらい、レイアウトは評価の重要な要素になっています。

 

実際、作品がいくら素晴らしくてもレイアウトが悪ければ評価は著しく下がります。
なぜそんなに気にするのか、なぜ評価がそこまで下がるのかと言うと…

レイアウトがしっかりしている(工夫出来ている)=良い仕事が出来る

というように読み取れるからです。

 


ここで、あなたが初めて会う人からプレゼントを貰うと想像してみてください。

中身がとても欲しかったもので、貰って嬉しいものだとしても、包装紙が適当だったり、所々破れていたりとかだと、いくら中身が良くても贈った人の気持ちが素直に伝わってこないですよね?

それと同じです。

大事な人に評価してもらいたいと思うからこそ、包装紙にこだわり、色にこだわり、仕上げにこだわるものではないでしょうか。
そこまでやって初めて、相手に喜んで欲しい、評価して欲しいという気持ちが最も良い形で伝わるものです。

 

見る人に良い印象を与えたい、と考える気持ちがなければポートフォリオは光り輝きません。
文字通りあなた自身を伝える重要なプレゼン資料なわけですから、「このぐらいで」と、適当で良いとはならないはずです。


不思議と作品の質がすごく高い人は、ほぼ間違いなくレイアウトもしっかり出来ていますし、配置するフォントのイメージも作品に合わせてあり、見せ方をしっかり研究出来ている事が多いです。

ギリギリになって作品をブラッシュアップするとか、新しく作品を増やす事は難しいかもしれませんが、レイアウトや構成についてはギリギリまで触れますし、すぐに変更が可能です。

なので、ポイント稼ぎの為にも、最後までしっかりとレイアウトにはこだわってください。

 

先日見たテレビ番組で、面白い実験をしていました。

居酒屋文字と呼ばれる手書き文字と、普通の活字の明朝体で同じおすすめメニューを書いて、何組かのお客さんに交互にテーブル席で貼りだしたのですが、固い印象の活字の方では書かれている料理を頼もうとする人が誰も居ませんでした。

理由を聞くと「美味しくなさそうだったから」という返答が多かったです。

 

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さて、皆さんはどう見えますか?

当然読みやすさでは、右の方が圧倒的に読みやすいですね。
しかしながら、この場合のお店の目的は「美味しそうに感じて注文してもらうこと」なので、左の文字の方が効果的であると判断しているわけです。

このように、フォントひとつでも受け取る人の印象をここまで左右するという興味深い実験でしたが、ポートフォリオにおいても同様のことは言えるのではないかと思います。


審査するのは人ですから、やはり印象で結果は大きく左右される、ということですね。

せっかくの自分の作品を最も良い形で手に取って貰えるようにしたいものです。
皆さんも、見やすく、印象に残るレイアウトや、作品の世界観を印象づけるフォントの使用などについても、色々と研究してみてください。


それでは、今回の番外編を終わります。

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